なんでもかんでもどんなボールでも粘り強く返してくるシングルスプレーヤーってどの大会でも絶対にいますよね。
そして結構そういう人が強くてトーナメントを勝ち進んでいたりする。
今日は粘って粘ってとにかくボールを返すんだという通称「シコラー」を倒す戦法について紹介したいと思います。
実際に私が試合で実践している方法や、書籍などの情報も交えて紹介しますので、是非次にシコラーと試合をする機会があれば実践してみてください。
目次
粘る、繋いでくる「シコラー」を倒すための戦略5つ
1. シコラーは弱くないと認識する
まず初めにですが、シコラーは弱くないという認識を持ちましょう。
シコラーというと強打を打ってくる可能性が低いのでついついあなどってしまいがちですが、とにかくミスをしないという一点については彼らは一級品ですので、テニスというゲームでは強敵にもなり得ます。
テニスというゲームが強打をした人が勝つゲームならシコラーは確かに弱いかもしれませんが、テニスはミスをしない人が勝つゲームなので、シコラーに有利なゲームとも言えます。
当ブログでも書いているようなテニスでミスをしないための方法のようなことを彼らは淡々と繰り返してきますので見くびってはいけないんです。
2. 自分から打たなければいけないような遅いボールを送る
ロブぎみのストロークなど、遅いボールが有効です。速い1stサービスもいりません。2ndサービスを初級から打っていくぐらいでOKです。サービスの勢いを利用したブロックリターンしかできない相手に、自らボールを打たなければいけない状況をつくるのです。
テニス泥臭くても勝つ攻め方 橋爪宏幸 P101
書籍「テニス 泥臭くても勝つ攻め方」にも上記引用のようなシコラー対策の記載がありますが、実際シコラー相手に遅いボールを送るのは有効な戦略の一つです。
シコラーは得てしてカウンター(こちらの球速を利用しての返球)がうまいので、自分から打たなければいけない状況をつくれば相手が手詰まりになる可能性も出てきます。
遅い球を送り続け自分も粘り初めて泥試合に持ち込むなんていうのも一つの戦法になります。
実際に自分も遅い球を送るのであれば、強打をするよりも体力消耗少なくて済みますし仮に長期戦になっても強打ありの長期戦よりはきつくないはずです。
3. 相手の打ってくる遅い球をコントロールしてオープンスペースへ。そしてボレーへ。
私のオススメの戦法はこれ。
相手の打ってくる遅いボールをコントロールしてオープンスペースや相手コートの深い場所に送り返し、そしてその返球をボレーで決めるというものです。
前述したようにこちらが遅いボールを送り始めると相手も遅い球で返球してくる可能性が高まりますが、そこで実際に相手が遅いボールを送ってくるようになったらこちらはその遅いボールを相手のオープンコートや深いところにコントロールしてやりましょう。
遅くて球威のないボールであればコントロールして配球するだけなら難しくないはずです。
この時気をつけたいのが速い球でアプローチをしようとしないこと。
球威のないボールを速球で打つことは難度が高いですし、速球を万が一相手にカウンターされると痛いので、相手コートにコントロールする球も遅めの球で構いません。
そしてオープンスペースや相手の苦手なサイド(バック側)に遅い球を送ったらこちらはコート内に入って前に詰めましょう。
こちらが前に出ていくことで相手プレーヤーにはプレッシャーがかかりますし、それだけでミスをしてくれる可能性が出てきます。
また、相手がシコラーの場合、強烈なパッシングショットが飛んでくる可能性は非常に低いのでボレーをする準備をしっかりしていれば返せる球が返ってくるはずです。
前に詰めた際に気をつけたいのはシコラー側からのロブショット。
シコラーに強烈なパッシングショットはありませんが、ロブに関しては打ってくる可能性が高いです。
なので、ボレーに出た際にはロブに警戒(スマッシュ準備)しつつ、相手のゆるいパッシングに対応できるようにしましょう。
加えて、相手のロブやパッシングの精度を下げたいというのであればバックハンド側を狙ってアプローチを打つようにしましょう。
こうすることで更にあなたは安定して相手の球をボレーやスマッシュで決めることができるようになります。
4. シコラーをネット前におびき出す
生粋のシコラーの場合、ネット前が苦手ということも結構多いです。
なのでドロップショットなり、浅いストロークの球で相手を1度や2度前におびき出してその対応を観察してみましょう。
相手が簡単なボレーをミスしてくれたり、甘い球を送ってくれるようであれば積極的に前におびき出す戦法を使いたいところです。
前におびき出した後はパッシングを使ってもいいですし、ロブを使ってまた後ろに走らせるのもいいでしょう。
ロブも一発で決めずに、ベースライン近くの深いところに追いつける位の球を送ってやると相手は頑張って取りに行ってくれるので体力消耗をさせることができます。
実際に私も真夏の試合で相手プレーを前におびき出してはロブを連発するという最高にいやらしい戦法をとって試合に勝ったことがあります。
きっとやられる相手の気分は最悪だったはずですが、試合で勝つにはどんな手も使わない手はありませんからね。
また、ロブに関するコツや戦法については次の記事に書いているのでそちらも是非参考にしてみてください。
関連記事:【テニス】実際の試合で使えるロブの効果的な使い方とそのコツについて【スライスロブ・トップスピンロブ】
5.シコラー相手に焦らない、自分からミスをしない
そして、シコラー対策として重要なのがメンタル的な話にもなりますが、焦らないこととこちらからミスをしないということです。
シコラー相手の場合特にシコラーに慣れていない人だとどうしても球威のある球でポイントを取ろうとしてしまいますが、そうするとどうしても自分側のミスが増えてきてしまいます。
やはり強打を打とうとすればそれだけリスクは上がりますから、ミスをする可能性も上がります。
そしてつまらないミスを続けているとどんどん試合の流れが悪くなり、相手のペースに移っていってしまうなんていう事態になりますから、そこはミスを減らすことで試合のペースを自分の方に傾けるよう努力しましょう。
関連記事:【テニス】シングルスの試合、悪い流れを断ち切るための戦略
その上、コートがオムニコートやクレーコートだった場合にはなおのこと一発でエースを取るのが難しくなりますから、一発を狙いすぎないというのはシコラー相手には大事な戦略になります。
関連記事:オムニコートの特徴と試合で勝つために有効な戦術
まとめ
本記事で紹介した粘りのテニスプレーヤー「シコラー」を倒すための戦術5つをまとめると以下のようになります。
- シコラーは弱くないと認識する
- 自分から打たなければならないような遅い球を送る
- オープンコート、バックサイドの深いところへアプローチ→ボレー!
- シコラーをネット前へおびき出す
- シコラー相手に焦らない、ミスを自分からしない
これらのポイントを押さえて、ぜひとも次の試合で打倒シコラーを成し遂げてください。
また、シングルスで対シコラー戦をする場合には「足のつり」にもご注意ください。
今回この記事で紹介したのは、粘りのプレーヤー(シコラー)対策でしたが、これ以外のプレーヤータイプ(ヘビースピナー、ネットプレーヤー他)の対策方法については下記の別ブログ(note)記事にも書いています。
ぜひそちらも参考にして、試合で出会う様々なタイプのプレーヤーを倒していってください。
関連リンク:テニス初心者〜初中級者がシングルスの試合で勝つためにすべきことの全て
また、このブログ内でもまだまだシングルスで勝つためのノウハウを書いていますので、そちらもあわせて読んでみてください。
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